アンフォラ グリッロ 2023 / モメント モリ ワインズ
アンフォラ グリッロ 2023 / モメント モリ ワインズ
南東オーストラリア・ヴィクトリア州、ギップスランドという場所の海抜400m、斜面のある丘の中腹にそれぞれ0.75haの小さな2つの区画を所有している、夫婦が営む小さなワイナリー「モメント・モリ・ワインズ」
自然に敬意を払い、オーガニック農法で忠実に丁寧に造られ、モメント・モリ・ワインズにしか表現できない完成度の高いナチュラルワインを生み出しています。
リコルクで取扱いを始めた際、販売早々、驚きの速さで完売してしまうほど、その人気はじわじわと広まっていたのです。そんな、大人気のモメント・モリ・ワインズから、待望のワインが届きました。日本入荷はなんと90本のみ!
<アンフォラ グリッロ>(輸入元様資料より抜粋)
さて、これはモメント・モリの新しいキュヴェで、私自身かなり楽しみにしているものです。ビクトリア州中部のある生産者が、シチリアの品種である『グリッロ』(別名ロッセーゼ・ビアンコ)を植えているという話を初めて聞いたのは6年ほど前のことです。それ以来、私はその生産者をずっと追いかけていましたが、2023年についに少量のグリッロを扱う機会を得ました。この品種は、ミルデューラのすぐ南にある、赤い砂質ローム土壌の畑で無灌漑栽培されています。
この地域は暑いため、病害が非常に少なく、銅や硫黄の散布を最低限に抑えることができます。グリッロは酷暑に耐性があり、オーストラリアで栽培されている多くのヨーロッパ品種と比べて、水分の要求量がとても少ないです。つまり、ここオーストラリアでグリッロを栽培することはとても理にかなっています。ここのブドウ樹はまだ9年しか経っていませんが、すでに環境に適応し、素晴らしい実をつけています。果実は冷たさを保つために早朝に手摘みされ、すぐにワイナリーに運ばれます。果実は破砕もマセラシオンも行わず、16日間の全房セミ・カルボニック発酵を行いました。
それは、タンニンやフェノールを抽出しすぎることなく、エレガントでフレッシュなワインを造ることを目的としたものです。アンフォラでの熟成によってテクスチャーが付加されることを踏まえ、アルコール発酵中にワインを造り込みすぎないよう注意しました。その後、比較的軽めにプレスを行い、粘土製のアンフォラ2つとセラミックエッグタンク1つに直接注ぎ込み、澱とともに9ヶ月間熟成させました。熟成後は澱引きを行い、3つの容器のワインをブレンドしました。その際、SO2を15ppm添加し、グラヴィティ・システムでボトリングしました。
私は最近、このワインをいくつかの一般向けテイスティングで紹介していますが、ほとんどの方がこの品種に馴染みがないにもかかわらず、常に人気を集めています。ワインは全体的に明るくフレッシュで、フェノールの本質的な複雑さを備えています。非常にフローラルで柑橘系の香りがあり、口に含むと驚くほどミネラルの塩気を感じます。この10年間の学びの過程(特にスキンコンタクト)が、実を結び始めているように思います。素晴らしい骨格を持ち、発酵技術とアンフォラ熟成に由来する洗練さが認められます。
<ワイン情報>
タイプ/ 白(オレンジ)
品種/ グリッロ100%
生産者/ Momento Mori Wines (モメント モリ ワインズ)
銘柄/ アンフォラ グリッロ(Amphora Grillo)
国/ オーストラリア
地域/ ヴィクトリア
生産年/ 2023
SO2/ 15ppm添加
ー公式ホームページー
https://www.momentomoriwines.com.au