スルギャルト 3 NV / カーナー・ガボー
スルギャルト 3 NV / カーナー・ガボー
<ワイナリー情報>(輸入元様資料より抜粋)
“はじめはただ美味しいワインが作れればよかった。ブドウも買いブドウで十分だと思った。でも2004年にマートラ山地ケーケシュ山の麓に広がる大地に素晴らしい畑を手に入れテロワールの表現の重要性に気づいた。自分のワイン作りは深まっていった。どんどんナチュラルな方向に…2017年以降亜硫酸添加をしないワイン作りが始まっている。娘のFanniもまたワイ作りをするようになって…”元エンジニアの当主Gáborは包み隠さず、自らのワイン作りの履歴を教えてくれます。
しかし、近隣の生産者を含むハンガリーの多くの生産者や消費者に、自分のブドウ及びワイン作りを理解してもらうことは至難の業でした。15年以上前のことですが、1本の木から0.5㎏のブドウを収穫し、すべて手作り、自発的な醗酵で・・と話したら、“嘘だ!”と言われてしまったそうです。大量の安定したワインを作り飲むことを当然とする国内ではなかなか理解を得ることは難しいのです。
そんな中、彼にとって幸運だったのは、同じく高品質なワインをナチュラルな技術で実現しようとした友人がいたこと。Strekov1075のZsoltそして、Maurer Oszkárです。
彼は、自らのコンセプトを5つの言葉で表現しました。“テロワール”“低収量”“ナチュラル”“純粋”“正直”“ワインの美味しさを追求した結果、美味しいブドウを作ることが最も重要だと理解した。美味しいブドウにはテロワールが表現されていて、それが実現されるためには低収量かつナチュラルな栽培法を用いなければならない。ナチュラルであることは醸造にも当てはまり、何も足さない醸造を心掛けブドウの美味しさを表現することに集中する。すると結果としてピュアで美しいワインが産まれてくる。それらの工程すべてに正直・真摯に携わっていく。そうでなければそれを持続することはできない…。”
マートラ山の麓に広がる自らの畑で懸命に働くうちに、その畑が美味しいブドウを作ることにあまりにも優れていることに気づきました。そのことは彼に大きな驚きと喜びをもたらしました。“そんな畑を所有していて懸命に働かない理由、高品質なブドウを目指さない理由はないよね。”彼にとってブドウの品質の追求はあまりにも自然な成り行きでした。
<スルギャルト 3>
野性と気品。ナチュラルワインらしい揮発酸の香りが押し寄せてきます。しばらくその獰猛な香りを嗅いでいると、静かにゆっくりとしく高貴な香りが表れます。翡翠を想起するグリーンフレーバー、熟したトロピカルフルーツ、はちみつ漬けの南高梅、アンズ茸、中国茶、ムスクなど多元的な香りが嫋やかに薫ります。液体の充実は圧倒的で、とろみのある質感はエロスに溢れています。
2018と2019のブレンド。2018年は除梗して、果皮と共に2か月のマセラシオン、古い縦型の木製のウッドプレスで圧搾し、その後225ℓと500ℓのハンガリーオークとプラスチックタンクで熟成。2019は除梗してプレスをしたジュースと全房を足で潰したジュースで、マセラシオン無しで発酵。プラスチックタンクで熟成。2つのヴィンテージのキュベをブレンドし、亜硫酸無添加、無濾過にて2020年12月に瓶詰めです。
<ワイン情報>
タイプ/ 白(オレンジ)
品種/ オラスリズリング(ヴェルシュリースリング)100%
生産者/ Karner Gábor(カーナー・ガボー)
銘柄/ スルギャルト3(Szőlőkert 3)
国/ ハンガリー
地域/ 南モラヴィア州、へべシュ県スチ村 (マートラ山地)
生産年/ NV(2018と2019のブレンド)
栽培/ オーガニック
SO2/ 無添加