ブリュット・ナチュール イプレジアン 2018 / ルグラン・ラトゥール
ブリュット・ナチュール イプレジアン 2018 / ルグラン・ラトゥール
<ワイナリーについて>(輸入元様資料より抜粋)
現当主ティボーは四代にわたるシャンパーニュ生産者の家系に生を受けたが、始めは家業を継ぐつもりはなく、自動車産業の職業訓練学校を卒業した。彼の父は伝統的なレコルタン・コーペラトゥール(収穫したブドウを協同組合に持ち込んで醸造し、出来たワインを自身のブランドで販売する生産者)であり、ブドウ栽培よりも趣味の化石発掘に人生を捧げていた。ティボーのワインへの情熱を呼び覚ましたのはむしろ、フィリップ・ランスロやオーレリアン・ルルカンなど、才気あふれる友人の生産者たちだった。もともと自然への愛着が人一倍強かったティボーは畑で働きながらビオロジックやビオディナミへの造詣を深め、2016年から慣行農法からの脱却を進めていった。
<畑と栽培について>
ヴァレ・ド・ラ・マルヌに広がる畑はムニエが中心だが、ピノ・ノワールとシャルドネも合わせて四分の一ほど植えられており、それによってシャンパーニュの石灰岩土壌を体現する唯一無二のワインを造ることができるとティボーは語る。
2018 年からは一部の畑で樹木や下草を植え、植物同士の相互作用の中でブドウを育てるアグロフォレストリー(森林農法)にも着手。 畑には百本以上の樹木が植えられている。 収穫前に緑肥を施し、生えてきた植物を冬に羊に食べさせる。実施している畑では土を耕す必要がほとんどなくなったという。
他にも土を固く締めてしまう大型トラクターの使用をやめ、キャタピラ式の小型のものを導入するなど、畑の健全さとブドウの質のためには投資と手間を惜しまない。
<セラーと醸造について>
2017 年以降は協同組合へのブドウの販売を完全にやめ、 元詰めに専念。初期の醸造はティボーの幼馴染であり同時期にビオディナミへと転換した同業者でもあるフラヴィアン・ノワックが手助けしいた。
2021 年の収穫に合わせて醸造所を新設し、区画ごとにワインを造れるよう 2 基のプレス機を導入。アルコール醗酵は時には 8 ヶ月もの時間をかけてゆっくりと、時にはマロラクティック醗酵と並行して進む。セラーの気温が低いおかげで揮発酸値の上昇は抑えられるのだという。
ティラージュは一般的な王冠ではなくコルクで、ルミュアージュ(動瓶)はジロパレットを用いず昔ながらの手作業で行うなど、一切に妥協しないティボーの信念は醸造にも如実に表れている。
ドザージュはせず、酸化防止剤も問題が発生した場合には使用しているとはいえ、2018 年以降は無添加。ソレラ用の樽のワイン以外は全て単一収穫年のブドウから造られるが、エチケットにはミレジムの表記はしていない。一部のキュヴェではオーレリアン・ルルカンに倣い、リキュールではなく搾りたての果汁を使うなど意欲的な挑戦も計画している。
<イプレジアン>
ヴァンディエール(Vandières)村とヴェルヌイユ(Verneuil)村に位置する5600万年~4800万年前に形成されたイプレジアン地層の畑
<ワイン情報>
タイプ/ 泡・白
品種/ ピノ・ムニエ75%、ピノ・ノワール25%
生産者/Champagne Legrand Latour(シャンパーニュ・ルグラン・ラトゥール)
銘柄/ ブリュット・ナチュール イプレジアン (Brut Nature - Yprésien)
国/ フランス
地域/ シャンパーニュ、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
生産年/ 2018
栽培/ ビオロジック・デメター認証取得、ビオディナミ実践中
公式HP: https://www.geologie-oenologie.fr/