ジ・インクライン 2022 / モメント モリ ワインズ

「非の打ち所がないストラクチャー」

繊細で美しい

唯一無二の味わいを造り出すモメント・モリ・ワインズ。その造り手自身、繊細で心の美しいお人柄でありました。

昨年、リコルクのONLINEでリリースをした瞬間、バババっ！と売り切れた人気者。

今回入荷した、待望のワインをご紹介します。

（輸入元様資料より抜粋）

このワインは常に、私にとって特別なワインです。私は⼦供時代、その劣悪な居住条件から愛情を込めて『シベリア』と呼ばれていた、レワヌイという炭鉱集落で育ったのですが、そこでわたしの⾯倒を⾒てくれた、愛すべきナナおばあちゃんへのオマージュとして造りました。

レワヌイには、鉱⼭労働者とその家族が住む数軒の⼩屋がありました。そこの⼦供たちは、7 キロ離れた最も近い町にある学校に通うために⽯炭運搬列⾞に乗っていました。それが野⽣のしげみちを歩く以外の唯⼀の代替交通⼿段だったのです。

私の祖⽗は蒸気機関⾞の運転⼿で、⼦供の頃に機関⾞の操舵室に乗ったことも楽しく思い出されます。そういう記憶が、このキュヴェ名の由来です。（訳注：incline には『⽀線』という意味があり、当時 NZ 南島⻄海岸のグレイマウスとレワヌイを結んでいた、全⻑ 13km のレワヌイ⽀線を指しています）

私はこのワインを⾃分が望むスタイルに磨き上げるのにかなりの年⽉を費やしました。ついに、信じられないほどの表現⼒を花開かせるキュベとなりました。

このキュヴェは 100％シラーで、そのうち 50％はノーザン・ヒースコートのマウント・キャメル・レンジでチャルマース家が栽培したものです。残りの 50％は、マウント・トーブレックを⾒下ろすゴールバーン・リヴァーのほとりにある、平均樹齢 45 年の有機農法のブドウ畑で収穫したものです。ベストな酸度のタイミングを⾒計らって⼿摘みで収穫されました。

カンブリア時代に⽣成されたというヒースコートの⼟壌は⽕⼭性で、⾵化した鉄鉱⽯、ドレライト、ジャスパーおよび⽞武岩で構成されています。ゴールバーン・リヴァーの畑も⽕⼭性⼟壌ですが、こちらは河岸に位置していることもあり、ほぼ沖積⼟で構成されています。

これは美しいワインです！シラーとしては軽めで、どちらかと⾔えばピノ・ノワールに近いかもしれません。活気にあふれ複雑で、はじけるような⻘と⾚のフルーツが感じられます。また驚くほどのミネラルと、⼝いっぱいに広がる酸とフレッシュさは別次元。ストラクチャーがしっかりしているので、何度飲んでも飽きることがありません。

2022 年は、私がこれまでボトリングした中で最もタイトな仕上がりだと思います。重たさやタンニンを感じさせない、適度な密度感からくる表情は豊かで、エレガントで⾮の打ち所がないストラクチャー。

このワインをリリースできてとても嬉しいです！

＜ワイン情報＞
タイプ/ 赤
品種/シラー
生産者/ Momento Mori Wines （モメント モリ ワインズ）
銘柄/ ジ・インクライン（The Incline）
国/ オーストラリア
地域/ ヴィクトリア
生産年/ 2022

ー公式ホームページー
https://www.momentomoriwines.com.au